不妊検査

当院では、ホルモン血液検査を院内での検査機を使用しているため、約30分で結果がでます。
迅速に、ホルモン値が判明するので、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の予防や卵胞成熟、LHサージ、子宮外妊娠の判定などを、即時に行うことが出来るため、患者様の安全で効率の良い治療へと結びつきます。

女性の不妊原因

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① 排卵や卵巣状態を調べる検査

基礎体温

基礎体温は舌下で小数点第2位まで計測できる婦人体温計で測ります。
毎日測定することで妊娠に必要な体の変化やリズムを把握することができます。
排卵前の『低温期』と排卵後の『高温期』を折れ線グラフで確認し二相になるのが理想的な基礎体温の推移です。
ストレスや自律神経の乱れにより基礎体温は乱れる場合がありますので、自分自身のバロメーターを知る意味で測定してみるのも良いかもしれません。

ホルモンの血液検査

月経と月経の間隔が不規則な人や、月経が数カ月に1回しか来ない人は排卵が起こりにくいと考えられています。
何が原因で排卵が起こりにくいかを調べるのがホルモン検査です。
採血をして、LH・FSH・エストラジオール・プロラクチン・プロゲステロンなどを測定します。
また甲状腺機能異常は不妊原因としては多くないですが、流産の原因となることがあります。

抗ミュラー管ホルモン(AMH)

卵巣の中にどれくらいの数の卵子が残っているかを調べるための検査です。
女性は生まれる前にすべての卵子ができています。
性成熟期になり排卵が始まると、毎日約1,000個の卵子が最終成熟を開始し競争し、敗れた卵子はなくなります。このようにして、毎月多くの卵子が減っていきます。

AMHは原子卵胞から少し先の前胞状卵胞から分泌されるホルモンのことで、このホルモンと残っている卵子数はほぼ比例するため、残っている卵子の数を表す指標とされています。
人によりAMH値が非常に異なるため、年齢別の平均値や中央値と自分のAMHを比較して多少高くても低くてもあまり意味はありません。
ただ、AMHが非常に低い場合には閉経が早くなる可能性があり、ステップアップを急ぐ必要があります。
またAMH値は卵巣に残っている卵子の数を示すだけで、妊娠のしやすさを示すものではありません。
AMHは、体外受精・顕微授精を行う際にどのような卵巣刺激法を選択するかを決めるための非常に重要な指標になります。

超音波検査による卵胞の観察

卵子は卵胞液で満たされた卵胞という袋に入っています。
卵胞は月経が終わる頃から毎日直径が約1.5mmずつ大きくなり、直径が20mm程度になると卵胞が破れて中から卵胞液とともに卵子が腹腔内に流れ出します。これが排卵です。

超音波で卵胞を観察していくと、排卵に近づくにつれて卵胞がだんだん大きくなり、排卵とともに卵胞が消えるのが分かります。
このように排卵前後に何回かの超音波検査をすることにより排卵の時期を知ることができます。

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② 卵管が通っているか調べるための検査

子宮卵管造影検査

子宮腔にカテーテルを入れ造影剤を注入し、造影剤が子宮から卵管を通り腹腔内に流れ出す様子をX線で観察する検査です。
子宮の形、卵管の通り具合、卵管出口周囲や腹腔内の癒着の有無なども調べることができます。
また、治療的な意味もあり、この検査後妊娠することもよくあります。

卵管のつまりがない場合

卵管がつまっている場合

③ 精液や精巣の状態を調べる検査

精液検査

マスターベーションにより精液を採取し、顕微鏡で観察し、精液量、精子濃度、精子運動率などを調べる検査です。
当院では、自宅において専用のカップに採取していただい精液、または院内の採精室で採取した精液、どちらでも検査可能です。
検査希望の方は予約が必要ですが、お気軽にお申し付けください。

④ 不妊原因を調べるためのその他の検査

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